［ロンドン １３日 ロイター］ - 石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）は１３日に発表した月報で、２０２３年の世界での石油需要が前年より約２．３％に当たる日量２２５万バレル増えるとの予測を据え置いた。２２年も日量２５５万バレル増の見込みを維持した。
これまで数回にわたって引き下げており、経済減速は「かなり明白」なものの、中国の新型コロナウイルス感染を徹底的に抑え込もうとする「ゼロコロナ」政策の緩和などによる上振れの可能性もあると指摘した。
ＯＰＥＣは「世界経済の不確実性は高く、主要国の成長リスクは依然として下振れに傾いているが、現在と今後の課題を相殺するような上振れ要因も出ている」と指摘。さらに「東欧の地政学的対立の解決や中国の『ゼロコロナ』政策の緩和は、いくらか上振れする可能性がある」とも言及した。
年間需要の伸び予想を据え置く一方、２２年第４・四半期と２３年第１・四半期の需要予想は引き下げた。新型コロナ感染防止策により、中国の需要が２２年に縮小したと説明した。
２２年の中国の需要は平均で日量１４７９万バレルと、前年比日量１８万バレル減少する見通し。コンサルタント会社のエナジー・アスペクトによると、中国のガソリン、ディーゼル、ジェット燃料の年間需要の減少は０２年以来初めて。ただ、ＯＰＥＣの別のデータによると、１７年から２１年の期間では増加している。
経済見通しが悪化して価格が弱含みとなる中、市場を支えるために石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）とロシアなど非加盟産油国で構成する「ＯＰＥＣプラス」は１０月に大幅な減産で合意していた。
ＯＰＥＣの１１月の生産量は日量２８８３万バレルとなり、日量７４万４０００バレル減った。