［シドニー １４日 ロイター］ - オーストラリアの緑の党は１４日、ガス価格に１年間上限を設定する法案を支持すると表明した。法案の議会通過に道が開けた。
アダム・バンド党首は会見で、政府がガスから電気への移行を後押しする対策に取り組んでおり、緑の党と協力する意向だと指摘。
「緑の党は、環境汚染をもたらす高価なガスから脱却する人々への支援などを盛り込んだ重要な包括対策を確保した」と述べた。包括対策では、ガスから環境に優しい安価な家電に切り替えるための費用負担を支援する。
アルバニージー首相は先週、家計・企業の光熱費を抑制するため、石炭・ガス価格に上限を設定すると表明した。ウクライナ戦争を受けたエネルギー高騰に対応することが狙い。
議会は１５日に採決を行う。今後１年間、ガス価格は１ギガジュール当たり１２豪ドル、石炭価格は１トン当たり１２５豪ドルを上限とする。
労働党政権は下院で過半数議席を確保しているが、上院では緑の党の協力が必要。緑の党は上限設定で収入が減った企業に対する損失補填に反対しており、首相は法案に損失補填の条項を盛り込まない意向を示している。