[20日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスは、欧州連合(EU)が天然ガス価格の上限設定発動水準を従来案よりも引き下げたことにより、市場の混乱リスクが大幅に高まったとの見方を示した。
EU加盟国は19日、天然ガスの価格上限の設定を180ユーロとすることで合意した。nL4N3392X2]
従来提案は275ユーロ/MWhだった。
ゴールドマンは12月19日付のリポートで「需要関連の上限を設けない価格上限は、欧州のガス不足を解消しないだけでなく、消費を刺激することで状況をさらに悪化させる危険性がある」と述べている。
また、すでに逼迫している市場の流動性を低下させ、供給減のリスクを高め、民間企業のリスク管理を混乱させる可能性もあると指摘。発動条件が満たされなくても、上限付近まで価格を上昇させる事象が発生した場合には市場参加者の先回り買いを引き起こす可能性が高い」と警告した。