[北京/マニラ 4日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は4日、中国にはフィリピンとの石油・ガス協議を再開し、海洋問題を「友好的に」管理する用意があると述べた。中国国営テレビが報じた。
習氏は3日間にわたって北京を訪問していたフィリピンのマルコス大統領と会談し、中国は南シナ海の非紛争地域における石油・ガス資源の共同探査や太陽光・風力エネルギーに関するフィリピンとの協力、水産物の輸入拡大などに意欲的だと表明。中国からのフィリピンに対する投資の支援や農業技術、基礎教育、気象・宇宙、ワクチンの開発支援など幅広い協力を確約した。
マルコス大統領は記者団に対し「われわれはまた、既存よりも大きな問題の引き金になりかねない誤りや誤解の回避に向けて前進するために何ができるかを議論した」と指摘。習氏がフィリピンの自由な漁業操業に向けた妥協と解決策について確約したと語った。
マルコス大統領は同日、李克強首相や全国人民代表大会(全人代)の栗戦書常務委員長(国会議長に相当)とも会談した。
また、フィリピン大統領府は声明で、両国が農業、インフラ、開発協力、海上安全保障、観光などに関する案件を含む14の二国間協定に署名したと発表した。