[10日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスは今年の石油価格見通しについての9日付顧客資料で、石油輸出国機構(OPEC)が非加盟国を加えたOPECプラスの組織化もあって価格決定力を強めているとし、過度に需要を減退させずに価格を引き上げる能力が向上しており、今年の価格下振れリスクは限定的との見方を示した。
ゴールドマンの今年の世界石油需要予測は日量270万バレル増加。下半期には市場が供給不足になり、北海ブレント先物が第4・四半期までに1バレル=105ドルに上昇するとみている。
ゴールドマンはこうした需給引き締まりに伴い、下半期についてはOPECが昨年10月に合意した2023年中までの日量200万バレルの減産計画を巻き戻し始めることが可能になると予想。一方で相場が軟化するようなら10月合意を順守するか、さらなる減産に出ることもできるとし、OPECの強大な価格決定力がこうしたことを可能にすると指摘した。