[ベルリン 18日 ロイター] - ドイツのショルツ首相は18日、今冬の国内エネルギー供給を確保したと述べ、ロシア産ガスからの速やかなシフトで柔軟で迅速な対応が可能であることを示したと指摘した。
世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で演説し、液化天然ガス(LNG)ターミナルの迅速な建設など、ロシアのウクライナ侵攻によって引き起こされたエネルギー危機を克服する取り組みを強調。「ドイツが柔軟、非官僚的、迅速に対応できることを示している」と述べた。
欧州のLNG需要増加が価格を押し上げ、貧困国が供給不足に陥ることのないよう、さらなるガス資源の確保が必要だという認識も示したが、その方法や新たなガスプロジェクトに投資する意思がドイツにあるかどうかについては詳しく触れなかった。
エネルギー価格がすでに比較的高かったウクライナ戦争前にドイツが競争力を発揮したのは、エネルギー集約型の大量生産ではなく、「高度に専門化した研究・技術集約型の工業製品」を主なビジネスモデルとしていたためだとし、引き続き競争力を維持できると語った。
その上で、世界に広がる脱グローバル化のリスクに警鐘を鳴らした。新たな地政学的緊張により貿易が混乱し、ドイツのような輸出主導型の経済は特に困難な状況に直面している。