[イスラマバード 23日 ロイター] - パキスタンのエネルギー省は、23日朝に国家送電網に大規模な障害が発生し、全国的に停電が起きていると発表した。
同省は声明で「初期情報によると、本日午前7時34分(現地時間)ごろ国家送電網で周波数損失が起き、大規模な故障が発生した。システム復旧に向けて迅速な作業が行われている」と述べた。
停電は主要都市のカラチやイスラマバード、ラホール、ペシャワールなどで発生した。
クラム・ダストギル電力相は国内テレビ番組で、南部のジャムショロとダドゥの間で今朝システムが起動した際に周波数の変動が報告されたとし、「電圧に変動があり、システムが一つずつ停止された」と説明し、重大な危機ではないと述べた。既に復旧している送電網もあるとした。
同相はその後、ロイターに対し、南部の送電網で電圧が急上昇したことが原因で、送電網全体に影響が出たと説明。北部から段階的に電力供給が回復しつつあるとし、現地時間午後10時には完全に復旧するとの見通しを示した。
同国では昨年10月にも大規模な停電が発生。政府高官は送電網の老朽化が原因との見方を示している。