[ニューデリー 3日 ロイター] - インドの製油業者はドバイを拠点とするトレーダー経由で輸入するロシア産石油の大半について、アラブ首長国連邦(UAE)の通貨ディルハムでの代金支払いを始めている。事情に詳しい4人の関係者が語った。
インドは西側の対ロシア制裁に参加しておらず、ロシア産石油の購入自体が制裁違反とみなされることはない。しかし銀行など金融機関はロシアのウクライナ侵攻を受けた多数の制裁措置に抵触しないよう、輸入代金の決済に慎重になっている。
インドの製油業者やトレーダーは、特にロシア産原油の価格が主要7カ国(G7)やオーストラリアが昨年12月に導入した上限を超えた場合を念頭に、ドル建て取引の決済が続けられなくなる事態を懸念。こうした状況を背景にトレーダーは代替的な支払い手段を探るようになっている。
インドの製油業者は以前、トレーダーにロシア産原油の輸入代金をドバイの銀行経由によりディルハムで支払おうとしたが決済できず、ドル決済に戻さざるを得なかった。
だが関係者の話では、現在はインドステイト銀行(SBI)がこうしたディルハムでの支払いを決済に応じているという。