[台北 9日 ロイター] - 南米パラグアイのアブド大統領は14─18日の日程で台湾を訪問する。台湾外交部(外務省)が9日発表した。パラグアイを巡っては4月に実施される大統領選の野党候補が、選挙に勝利すれば台湾と断交して中国と国交を結ぶと表明している。
パラグアイは台湾と正式な外交関係を結んでいる14カ国のうちの一つ。
大統領選の野党候補エフライン・アレグレ氏はこれまで、勝利すれば中国との国交を樹立すると表明。経済の柱である大豆と牛肉の対中輸出を拡大する意向だ。
台湾外交部によると、アブド氏は外相と商務相を伴って訪台し、蔡英文総統と会談するほか、食肉振興と投資機会に関するブリーフィングに出席する。
アブド氏は今回の大統領選に立候補していない。与党コロラド党候補のサンティアゴ・ペニャ氏は、選挙で勝てば台湾との国交を維持すると発言している。
パラグアイの対台湾関係は近年、特に国内の牛肉生産者や農家から圧力を受けている。彼らは台湾との関係が中国市場へのアクセスを得る障害になっていると考えている。