[ブリュッセル 14日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は14日、大型車の二酸化炭素(CO2)排出規制の強化案を公表した。新車として販売されるトラックの排出量を2040年までに19年比で90%削減し、新車販売される市中を走行するバスについては全て2030年から排出量をゼロにするよう義務付ける。
EUの全排出量を50年までに実質ゼロにするという目標に輸送部門の足並みをそろえ、輸入化石燃料の需要を減らすのが狙い。加盟27カ国は既に35年には新たに販売される乗用車をゼロエミッション車とすることで合意している。
新車販売トラックは35年からは19年比で65%、30年からは同45%の排出量削減が義務化される。
欧州委のティメルマンス上級副委員長(気候変動問題)は100%の削減を提案しない理由として、山岳地帯など厳しい条件の道路を走行するトラックを含め、全てのトラックでゼロエミッション技術がいつ利用可能になるか不明なためと説明。「いずれは100%の目標に移行しなければならないだろう」と述べた。