[2日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相は2日、インドで開かれた20カ国・地域(G20)外相会合で、西側諸国が黒海経由のウクライナ産穀物輸出に関する合意を「臆面なく葬り去ろうとしている」と主張した。RIAノーボスチ通信が伝えた。
同じ会合でブリンケン米国務長官はロシアが過去数カ月にわたり、合意に基づく穀物出荷に「意図的かつ組織的に」停滞を生じさせたと指摘。その間、自国の食料、穀物、肥料の輸出を進めたとした。
「最も脆弱な人々の食料安全保障を強化するためには、G20が穀物輸出合意の延長と拡大を支持することが必要不可欠だ」と訴えた。
昨年7月に国連とトルコの仲介で成立した合意は、今年3月18日に期限を迎える。どの国からも正式な異議申し立てがなければ延長される。
ロシア外務省は1日、自国の農業生産者の利益が考慮される場合にのみ、合意延長に同意すると表明。ロシアの農業部門は西側の対ロシア制裁の直接的な対象にはなっていないが、ロシア政府は決済や輸送、保険に制裁の影響が及んでいることが、穀物・肥料輸出の「障害」になっていると主張している。