[シンガポール 3日 ロイター] - アジア時間序盤の原油先物は軟調に推移している。ただ、週間では2%近く上昇する見通しだ。米原油在庫の増加や欧州の利上げへの警戒感が相場を圧迫する一方、中国製造業部門の回復が支援材料になっている。
0147GMT(日本時間午前10時47分)時点で北海ブレント先物は0.39ドル(0.5%)安の1バレル=84.36ドル。米WTI先物は0.41ドル(0.5%)安の77.75ドル。
中国の燃料需要回復への期待を背景に、週初からはブレントが約1.6%、WTIが約2%、それぞれ上昇している。
中国国家統計局が1日発表した2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は2012年4月以来の高水準を記録。中国によるロシア産原油の海上輸入は3月に過去最高に達する可能性がある。
また、米アトランタ地区連銀のボスティック総裁が0.25%ポイントの「着実な」利上げに支持を示したことで引き締め懸念が後退し、原油相場を支えた。
一方、ユーロ圏の2月消費者物価指数(HICP)は予想を上回り、欧州中央銀行(ECB)の大幅利上げ観測が強まった。
米原油在庫が10週連続で増加したことも相場の重しとなっている。