[ヒューストン 8日 ロイター] - アンゴラのバローゾ鉱物資源・石油・ガス相は8日、ロシアの日量50万バレルの減産を補うために石油輸出国機構(OPEC)が増産する必要はないとの見解を示した。
米ヒューストンでのエネルギー業界の国際会議「CERAウィーク」に出席したバローゾ氏は、ロイターに対して「われわれはロシアの石油はまだあると信じている」とし、「彼ら(ロシア)は方法を見つけ、新しい市場を見つける。市場は均衡している」と述べた。
主要7カ国(G7)、欧州連合(EU)、オーストラリアは、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁として2022年12月5日に海上輸送で輸入するロシア産原油に1バレル=60ドルの価格上限を設けた。対抗策としてロシアは今年3月から生産量を日量50万バレル削減することを発表した。
ロシア産石油は、中国やインドなど制裁を科していない国で買い手が付いている。
バローゾ氏は、中国がロシアからさらに石油を輸入していれば、他の国々からの輸入を減らしているとの見方を示して「OPEC加盟国が増産する必要は今のところないと確信している」と言及した。
OPECのアルガイス事務局長は7日、ロシア産原油の供給先が中国やインドなどに変わっていることに懸念は抱いていないと述べた。