[ウィーン/キーウ 9日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は9日、ロシアの支配下にあるウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所で再び外部電力が失われたことを受け、原発周辺に保護区域を設けるよう訴えた。
35カ国で構成される理事会で「われわれは毎回さいころをを振っている。これが何度も続くことを放置すればいつか運が尽きるだろう」と指摘。「ザポロジエ原発が外部電源を完全に喪失し、緊急モードで稼働させなければならなくなったのは今回で6回目だ」とし、欧州最大の原発であるザポロジエ原発において「このようなことは続けられず、現状に満足し、それ以上の改善を望まない状態に驚かされる」と語った。
その上で、原発の安全と安心を守るために誰もがコミットすべきだとし、「必要なのは行動だ」と訴えた。
ウクライナ国営エネルギー企業エネルゴアトムは9日、ザポロジエ原発がロシアのミサイル攻撃で外部電源を喪失し、ディーゼル発電機に切り替えたと発表した。
ただその後、ウクライナ国営の送配電会社ウクレネルゴは、ザポロジエ原発がウクライナのエネルギー供給網に再接続されたと発表した。
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