[ブリュッセル 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のカドリ・シムソン委員(エネルギー担当)は9日、欧州連合(EU)の加盟国と企業はロシアの液化天然ガス(LNG)の新規購入契約を締結すべきではないと発言した。ロシアへのエネルギー依存を解消する試みの一環としている。
EUは2027年までにロシア産化石燃料の使用から脱却すると言明しており、22年はロシア産ガスの約3分の2を他からの調達に切り替えるなどした。
しかし、ロイターが閲覧したEUの分析によると、ロシアがパイプラインでのガス供給を削減した一方で、ロシア産LNGの欧州への供給は昨年増加した。
シムソン氏は欧州議会議員との会合で「われわれは供給の安全保障を念頭に置きつつも、できるだけ早くロシア産ガスを完全に排除することができるし、そうすべきだ」と述べた。
「私は全ての加盟国と全ての企業に対してロシア産LNGの購入を中止し、既存契約が終了後はロシアと新たなガス契約を結ばないように奨励する」と語り、そうすることで欧州が交渉しようとしている他のガス供給企業に安心感を与えられるだろうと言及した。