[9日 ロイター] - ロシアのミシュスティン首相は9日、LNG輸出を許可されたガス田を増やすことで、ロシアは今後7年で液化天然ガス(LNG)の生産量を年間1億トンまで拡大できると言及した。現在の年間生産量は3000万トン超。
ロシアは2035年までにはLNGの年間生産量を1億2000万─1億4000万トンとし、世界のLNGシェアで20%を占める計画を立てている。
リフィニティブのデータによると、22年のLNG総輸出量は前年比8.6%増の約3300万トン(約450億立方メートル)で、うち半分超が欧州へ出荷された。ロシアのLNG生産最大手、ノバテクが大部分を供給している。
ロシアからLNGを海上輸送によって輸出できる政府の許可を取得している企業は一部にとどまる。また、LNG輸出の増加にはガス田に関する許可獲得も必要となる。
ミシュスティン氏はテレビで放送された政府の会合で、東シベリアのクラスノヤルスク地方と北極圏のヤマル・ネネツ地方にあるいくつかのガス田を政府が許可することを提案したと明らかにした。
さらに「今回の決定によって今後7年でLNGの年間生産量を1億トンまで増やすことが可能になり、輸出も大幅に増え、環境に優しい燃料の世界市場でのロシアの地位が強化される」と訴えた。