[モスクワ 27日 ロイター] - ロシアのノバク副首相は27日、中国の需要が予想を下回っているが、石油輸出国機構(OPEC)プラスの追加減産は不要との認識を示した。
ただ、OPECプラスは政策を常に微調整できるとしている。
ロシアは生産量の5%に相当する日量50万バレルの減産を年末まで継続する方針を表明したが、その後4月に目標生産量に到達したという。
ノバク氏は、今年のロシアの石油・ガスコンデンセート生産量が約5億1500万トン(日量1030万バレル)と、昨年の5億3500万トンから減少するとの見通しも示した。
原油価格が下落しているが、OPECプラスの追加減産は必要かとの質問には「もちろん、そのようなことはない。1カ月前に(減産を)決めたばかりで、減産に参加する国は5月から実施する」と発言。
新型コロナウイルス禍後の中国における石油需要の回復は、専門家の予想よりも「おそらく弱い」とし、市場はバランスが取れているとの見方を示した。OPECプラスの減産により国際市場で石油が不足することは予想していないとした。
これまで欧州に輸出していた石油・石油製品1億4000万トンを今年アジアに振り向けるとも述べた。ロシアは今年8000万─9000万トンの石油・石油製品を西側に輸出する見通しという。
ロシア産ウラル原油と北海ブレントの価格差は1バレル当たり約26─27ドルだと述べた。