[ロンドン 9日 ロイター] - 英国を拠点とする業界団体コバルト・インスティテュート(CI)によると、インドネシアは昨年、コバルトの生産量が2021年の2700トンから9500トンに急増、オーストラリアやフィリピンを抜いて首位コンゴに次ぐ世界第2位となった。
CIは「インドネシアはコバルトの生産量が2030年までに10倍に増える可能性がある」とした。
昨年の世界全体のコバルト生産量は19万8000トン。コンゴの生産量は14万5000トンで全体の73%占めた。インドネシアのシェアは約5%だった。
2021年に2位だったオーストラリアの生産量は昨年、前年の5900トンから7000トンに増加。フィリピンは5400トンだった。
世界全体の需要は昨年、前年比13%増の18万7000トンとなった。
電気自動車(EV)のリチウムイオン電池に使われるコバルトの需要は、自動車業界が温室効果ガスの排出抑制目標の達成へ向けて動くのに伴い、向こう数年で加速度的に増えると予想されている。
CIの推計では、昨年は世界全体のコバルト需要のうち、EV向けが7万4000トンと全体の約40%を占めた。EV向けは2021年には5万6000トンで、比率は34%だった。