[11日 ロイター] - イラクは11日、同国北部のクルド人自治区からトルコのジェイハン港へのパイプラインを使った石油輸送の再開をトルコ側に要請したと発表した。13日の再開を求めている。
トルコは国際商業会議所(ICC)の仲裁裁定を受け、このパイプラインを使った日量45万バレルの輸送を3月25日に停止した。ICCは、2014年から18年にかけてクルド人自治区政府(KRG)がパイプラインで石油を無許可で輸出したことに対し、トルコがイラクに15億ドルの損害賠償金を支払うよう命じた。
関係筋によると、クルド人自治区から原油を買い付けている商社がイラクの国営石油販売会社SOMOとの間で9日から10日にかけて契約を交わしたことを受け、イラクはトルコの国営エネルギー会社BOTASに石油輸出の再開を要請した。
だが輸送再開の時期は依然としてはっきりしていない。
関係筋が以前ロイターに語ったところによると、トルコは輸送再開の前に損害賠償を巡る問題を決着させたい意向だという。