[メキシコ市 18日 ロイター] - メキシコ中央銀行は18日の会合で、政策金利を11.25%に据え置くと決定した。据え置きは予想通り。約2年に及んだ利上げサイクルを終了させ、政策金利は長期にわたり現行水準に維持されると表明した。
メキシコ中銀はインフレに対応するため、2021年6月以降、合計725ベーシスポイント(bp)の利上げを実施。インフレ率は昨年8月と9月に8.70%と、約20年ぶりの高水準でピークを付けた後、今年4月には6.25%と、21年10月以来の低水準に鈍化した。
メキシコ中銀はインフレ率の目標を3%の上下1%ポイントとしており、この水準はまだ大きく上回っている。
インフレ率を目標レンジ内に収めるために政策金利を「現行水準で長期間維持することが必要になる」との見方を示した。
ただ中銀は「多くの圧力が緩和されたことから、経済はディスインフレのプロセスに入った」と認識。インフレ率は24年第4・四半期に3%の目標に達すると予想した。ただ、この予測期間を通してインフレ見通しは「複雑かつ不確実」であり続けるとし、上振れリスクがあるとした。
バンコ・バセのアナリスト、ガブリエラ・シラー氏はインフレ率の下落基調が続けば、中銀が12月に利下げに転じる可能性があると予想した。