[シンガポール 22日 ロイター] - 22日の原油先物価格は小幅高となっている。ドル軟化やカナダと産油国グループの供給減を受けた。投資家はまた、主要7カ国(G7)によるロシア産原油上限価格厳格実施方針の輸出への影響を見極めようとしている。
0018GMT(日本時間午前9時18分)時点で、北海ブレント先物は0.14ドル(0.2%)高の1バレル=75.72ドル。米WTI先物の中心限月7月限は0.15ドル(0.2%)高の71.84ドル。
きょうが取引最終日となるWTIの6月限は0.05ドル高の71.60ドル。
ドル指数は2カ月ぶりの高水準から低下。投資家は米連邦準備理事会(FRB)が6月の会合で金利を据え置くと予想した。
先週はカナダ・アルバータ州で発生した山火事により大規模な原油供給がストップしたことを受け、原油の両指標は約2%上昇した。
また、ゴールドマン・サックスとJPモルガンのアナリストは、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の自主的な減産も5月から実施されていると指摘した。
CMCマーケッツのアナリスト、ティナ・テン氏は、対ロシア制裁の実施厳格化は原油価格の強気材料になる可能性があると述べた。
国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は、ロシア産原油や石油製品への価格上限をすり抜けようとする動きに、G7が対抗策強化を打ち出したことについて、原油および石油製品の供給状況に影響しないとの見通しを示した。