[北京 18日 ロイター] - ケリー米大統領特使(気候変動問題担当)は18日、中国外交担当トップの王毅共産党政治局員と北京の人民大会堂で会談した。相互の信頼を再構築し、気候変動対策での協力に再び弾みをつける狙いがある。
ケリー氏は、米中が気候分野で協力することで外交関係を再定義し、地球温暖化対策を主導することができるとの考えを伝えた。
「相違を解決するための能力と協力の新たな定義の始まりになることを望む」とした上で、「気候に関するわれわれの対話の始まりとなるだけでなく、より幅広い関係を変え始めるきっかけになると大いに期待している」と述べた。
ケリー氏はバイデン米大統領のメッセージも伝え、バイデン氏は習近平国家主席との関係を重視していると述べた。さらに、バイデン氏は前進できることを期待しているとも語った。
王氏はケリー氏を「古くからの友人」と呼び、両国間の一連の問題解決のために協力したと述べた。ケリー氏もイラン核合意などに共に取り組んだことに言及した。
ケリー氏は「経験上、われわれが努力すればこれらの課題を解決する道を再び見いだすことができる」とも述べ、「世界は特に気候問題でわれわれのリーダーシップを期待している」と強調した。
同氏は17日、中国の気候変動問題担当特使である解振華氏と北京のホテルで12時間近く会談した。米国務省当局者は協議の内容についてコメントを控えた。
米政府幹部による北京訪問は過去1カ月間で3人目なる。気候変動問題を巡り米中間のトップレベルの外交交渉が再開したことになる。