[モスクワ 2日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は2日、トルコのエルドアン大統領と電話会談を行い、先月期限切れとなった黒海経由の穀物輸出合意(黒海イニシアティブ)について、西側諸国がロシアの穀物輸出に対する義務を果たせば直ちに復帰する用意があると伝えた。
ロシア大統領府の声明よると、プーチン大統領は「穀物合意を巡るロシア側の要請部分の履行が全く進んでいない状況において、合意の延長は全く意味を持たない。西側諸国がロシアに対する全ての義務を実際に履行すれば復帰する」と伝えた。
トルコ大統領府によると、エルドアン大統領は黒海穀物合意は「平和の架け橋」だと伝え、プーチン氏に対しこの合意の再開を危うくするような措置を避けることの重要性を強調した。
また、プーチン氏がトルコを訪問することでも合意。トルコ政府高官によると、8月下旬の訪問が調整されている。
黒海穀物輸出合意は期限となっていた7月17日にロシアが延長に合意しなかったことで停止。その後、ロシアはウクライナの農業、港湾インフラへの攻撃を強め、この日もウクライナ南部の穀物輸送拠点のオデーサ(オデッサ)州をドローン(無人機)で攻撃し、穀物貯蔵施設が被害を受けた。