[バグダッド 22日 ロイター] - イラクとトルコの石油相は22日、トルコの首都アンカラで会談し、イラク北部のクルド人自治区からトルコのジェイハン港への石油輸送の再開について協議したが、即時再開の合意には至らず、今後さらに会談を行うことになった。事情に詳しいエネルギー関係者2人が明らかにした。
トルコは国際商業会議所(ICC)の仲裁裁定を受け、こうした輸送を3月25日に停止した。ICCは、2014年から18年にかけてクルド人自治区政府(KRG)が石油を無許可で輸出したことに対し、トルコがイラクに15億ドルの損害賠償金を支払うよう命じていた。
当局は声明で、会談の結果、両国は輸出再開前にパイプラインの保守作業を完了することになったと説明した。
関係筋によると、トルコのエネルギー省は先月イラク石油販売公社(SOMO)に対し、輸出を再開するには、トルコの大地震で損害を被ったパイプラインや貯蔵タンクが技術的に利用可能かどうか、点検作業の時間がもっと必要だと伝えていた。
ある石油省筋は、争点が多いため早期に合意に至るのは容易ではないと述べた。