[25日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレーは24日のアナリストノートで、北海ブレント油が今年下期も1バレル=80ドル近辺で底堅く推移するとの見通しを示した。原油は年内いっぱい供給不足の状態が続き、供給過剰に戻るのは来年になるとしている。
モルガンは「石油精製品の市場が堅調で、石油輸出国機構(OPEC)が大幅な減産を実施していることが、原油価格を支えている」とした。
同社は、これまで1バレル=75ドルとしてきた第3・四半期のブレント価格見通しを85ドルに、第4・四半期の見通しを70ドルから82.50ドルに、それぞれ引き上げた。ブレントは25日、84ドル前後で推移していた。
OPECの減産は近い将来、原油価格の下支え要因となるが、余剰生産能力が20年ぶりの高水準に達している上、OPECの市場シェア縮小が長期的には価格を圧迫する可能性があるとした。
モルガンは今年の原油需要見通しを従来の日量180万バレルから210万バレルに引き上げた。