[シドニー 3日 ロイター] - 豪産業・科学・資源省は3日に公表した四半期報告書で、オーストラリア最大の貿易相手国である中国を中心とした世界的な需要鈍化によって、今後2年にわたり資源・エネルギーの輸出収入が打撃を受けるとの見通しを明らかにした。
資源・エネルギー輸出額は2023/24年度に4000億豪ドル(2583億ドル)と、過去最高を記録した昨年度の4670億豪ドル(3015億ドル)から減少、24/25年度には3520億豪ドルになると予測した。
報告書は「中国経済が新型コロナウイルス禍でのロックダウン(都市封鎖)からの回復が遅れているなど、世界経済の減速により資源とエネルギーの輸出収入は減少するだろう。24─25年はさらに減る可能性が高い」との見通しを示した。
一部の商品の供給状況が改善すれば、価格は22年に付けたピークからさらに下がるとみられる。
キング資源相は、輸出収入の減少は、価格がより正常に戻ったことを反映していると述べた。
キング氏は声明で「全般的な輸出収入は過去最高から鈍化しつつあるが、オーストラリアの資源・エネルギー輸出は引き続き堅調で、オーストラリア経済の健全性を支え続けている」と表明した。