Maya Gebeily
[イスマイリア(エジプト) 15日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザに15日、イスラエル軍がイスラム組織ハマスとの戦闘を開始して以降初めて燃料輸送車両がエジプトから入った。
人道支援関係者によると、ガザへの搬入が認められたのはディーゼル燃料2万4000リットル。使途は病院ではなく、国連の援助関係トラックという。
ただ、人道支援を阻んでいる燃料不足の解消にはつながらないとみられる。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)ガザ事務所の責任者トム・ホワイト氏はX(旧ツイッター)に、タンカー1台の半分の量に当たる2万3000リットル強の燃料を受け取ったと確認した上で、「支援活動の維持に日々必要な量の9%に過ぎない」と投稿した。
UNRWAのフィリップ・ラザリニ事務局長は「活動は崩壊の瀬戸際にある。燃料が戦争の道具として使われるのは恐ろしい」とした。
10月21日以降、エジプトからガザへの人道物資輸送は限定的に実施されていたが、燃料については、ハマスが軍事用に使う可能性があるとしてイスラエルが認めていなかった。
燃料輸送車は1台目が既にガザ入りし、南部のラファ検問所でさらに2台が待機しているが、いつガザに入れるのかは不明だ。
トルコのコジャ保健相は15日、27人のがん患者らが治療のためトルコに航空機で移送されたことを明らかにした。紛争勃発後、ガザからエジプトに移動して別の国に入る初めてのケースとなった。