[4日 ロイター] - モルガン・スタンレーは3日、北海ブレント原油について、今年上半期は1バレル=80ドル付近で推移し、年末に向けて下落するとの見通しを示した。今年は世界の供給の伸びが需要の伸びを上回る見込みという。
世界の石油需要の伸びは新型コロナウイルス後の回復の追い風が弱まり、鈍化する見通し。同社のアナリストは今年の石油需要の伸びが日量120万バレルとなり、昨年の日量220万バレルから減少すると予想している。
石油輸出国機構(OPEC)以外からの供給も鈍化するが、需要ほどは鈍化しない見通し。今年の供給の伸びは日量170万バレル前後と見込まれている。米国、ブラジル、ガイアナ、カナダなどが主導するという。
同社は「2023年11月下旬に合意された(OPECの)減産は、最終的には24年末まで延長される見通しで、減産がさらに拡大される可能性も排除しない」と指摘。
「これに伴い、24年の在庫増加ペースは抑えられるだろうが、在庫の増加を防ぐことはおそらくできないだろう。基本シナリオでは、在庫は今年、日量50万バレルのペースで小幅に増加すると予想している」と述べた。