Andrew Mills Maha El Dahan
[ドーハ 25日 ロイター] - カタール国営エネルギー会社カタールエナジーの最高経営責任者(CEO)で同国エネルギー担当国務相のサアド・シェリダ・カアビ氏は25日、液化天然ガス(LNG)の年間生産能力を1600万トン上積みする計画を明らかにした。
足元で国際的な天然ガス価格は低下している。米国では物価調整後ベースで過去最安値近辺に沈み、欧州でもロシアからの供給が減っているにもかかわらず、米国とカタールがその穴を埋める中で、値下がりがきつい。
ただカアビ氏は、欧州のガス需要は予見可能な将来において増加が見込まれるだけでなく、アジアのガス市場は成長を続けると強調。「われわれは少なくともこれから50年はガスを巡って大きな将来性が存在し、技術的に増産できる局面ではいつでもそうするだろう」と明言した。
さらに「欧州は非常に長期にわたってガスが必要になる。だがアジアの(需要の)伸びは、基本的に人口増加に裏打ちされる形で欧州を上回るのは間違いない」と述べた。
カタールエナジーは、今回の増産計画を含めると、2030年までに生産能力が現時点から85%高まり、年間1億4200万トンに達する見通しだ。