[ロンドン 4日 ロイター] - フランスの医薬品大手サノフィは、取り扱う医薬品のうち糖尿病治療のインスリンを筆頭に30種類を世界の低所得国40カ国で、非営利ベースで入手できるようにすると発表した。いずれも世界保健機関(WHO)の必須医薬品リストに載っている薬で、世界的に入手を促進する計画の手始めとする。
対象は他にはがんや高血圧やマラリアや結核などの特許切れ医薬品。サノフィが昨年始めたグローバル・ヘルス部門の事業とし、同社の商業ビジネスとは分ける。今回の事業には2500万ドルを基金として出資する計画で、提供先の国の新興医療ビジネスを支援したり、医薬品使用の訓練をしたりする費用に充てる。
提供先はニジェールからジンバブエに至るアフリカ諸国が多いが、中東紛争地域のシリアや、カンボジアやミャンマーなどアジアの国も含まれる。
今回の計画で医薬品の価格をどの程度下げるのかは具体的には明らかにしていない。