[死海(ヨルダン) 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は20日、イランのアブドラヒアン外相に対し、イラン政府はロシアへの軍事支援とイラン国内の弾圧を直ちに停止すべきだと伝えた。核合意の復活に向けた交渉が行き詰まる中で、関係が悪化していることを映し出した。
ボレル氏は、イラン外相とのヨルダンでの会談は「イランとEUの関係が悪化する中で」必要だったと説明した。
今のところ2015年の核合意再建に向けた交渉再開の兆しがないものの、ボレル氏はEUとして再建に向けて引き続きイランと取り組むと表明した。
ボレル氏はツイートで、今年9月以来停止している交渉に関して「コミュニケーションをオープンに保ち、ウィーン協議に基づいて包括的共同行動計画(JCPOA)を復活させる必要があることに同意した」と述べた。
イラン外務省によると、アブドラヒアン氏はボレル氏に対し、西側の大国は核合意再建のために「建設的な」アプローチを採用すべきで、そのために「必要な政治的決断」をすべきだと伝えた。
アブドラヒアン氏は「ウクライナでの戦闘に対するイラン政府の立場に関する誤解を軽減するため、ウクライナと直接関わる用意がある」と表明したほか、イランでの抗議活動に対する西側諸国の支援と自国に対する「違法な」制裁を非難。イランは前回の合意案に基づいてウィーン協議をまとめる用意があると訴えた。