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アルプス技研 Research Memo(4):16/12期は新子会社グループ入りと新卒稼働早期化で大幅増収増益を達成

発行済 2017-04-20 12:20
更新済 2017-04-20 12:33
アルプス技研 Research Memo(4):16/12期は新子会社グループ入りと新卒稼働早期化で大幅増収増益を達成
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■アルプス技研 (T:4641)の業績動向

1. 2016年12月期連結決算の業績概要
売上高は26,743百万円で前期比17.7%増、営業利益は2,857百万円で同32.0%増、経常利益は2,949百万円で同32.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は1,988百万円で同37.4%増であった。
パナR&Dのグループ入りによって成長が加速し、営業利益率は10.7%と10%超を達成した。
また、販管費については、事業拡大に伴い増加はしているものの売上高比では低下しており、一定の抑制効果が出ている。
これは、2016年9月のアルプスビジネスサービスによる(株)アルプスキャリアデザイニングの統合効果なども出ているものと考えられる。


(1)アウトソーシングサービス事業
アウトソーシングサービス事業については、優秀な人材の確保、契約単価の向上を柱とした営業施策に注力した結果、稼働率が高水準を維持するとともに稼働人数が前年をさらに上回り(2016年12月末時点で2,797人、前期末比295人増)、契約単価も上昇(2016年12月末時点で平均3,856円、前期末比52円増)した。
特に、4月新卒技術者が7月末までには全員稼働しており、この稼働早期化が売上増に貢献した。
新卒技術者の場合は、すぐに単独で上流工程を担当できるわけではないが、チーム派遣の推進により先輩社員がフォローするため、早期に活躍ができるようだ。
教育・研修体系に基づく人材育成が有効に機能していることの証左と言える。
また、契約単価については、顧客との契約更改の交渉を行うが、毎年3~4月の交渉が多い。
顧客からの信頼が厚く、同社の技術力が評価されているので、顧客企業の人件費ベースアップ相当の上積みが認められている模様だ。
なお、1人当たりの年間平均稼働工数が173.5Hと前期比で0.8H低下しているが、これは近年の大手企業で進めている働き方改革における残業削減が影響しているためである。


顧客の業種別の売上高構成比では、自動車関連が約40%、電気・精密機器・半導体関連で約40%、医療系が約6%などとなっている。
自動車関連は、自動運転装置などを中心に今後も有望な分野でもあり、売上高ベースで40%程度にて推移すると思われる。
業種別分野でもわかるとおり、先端技術や好況業種と呼ばれている分野が多い。
同社では、時流に合わせて好調企業にシフトし、顧客動向を見極め高成長分野を開拓する、としている。
当面は、医療や半導体分野が積極的開拓を進める分野であるとしている。


(2) グローバル事業
グローバル事業については、エンジニアリング事業の大型工事検収により大幅に増収増益となった。
海外、特に中国における日系企業の生産設備、機械・設備機器等の据付やメンテナンスなどの工事が多く、大型の工事の検収によって2016年12月期は前期比68.2%増の売上高となった。
まだ、全体の売上高構成比で7.4%程度の規模であるが、相応の利益も捻出できており、今後とも事業拡大の期待がかかる。
2016年12月期からアウトソーシングサービス事業と並ぶ2つのセグメントとしての報告を行うことになり、同社の今後のグローバル事業拡大への意気込みが感じられる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)

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