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UPDATE1: 東京株式市場・前場=3日続落、リスク回避強まり全面安

発行済 2011-10-04 11:44

日経平均<.N225>

前場終値 8406.33 -139.15

寄り付き 8426.39

安値/高値 8359.24─8444.08

東証出来高(万株) 87445

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 [東京 4日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は3日続落した。前日の米

株大幅続落を受け、東京市場も売りが先行。対ユーロでの円高進行が重しとなり輸出株が

売られたほか、金融株も軟調に推移し全面安。日経平均は9月26日の取引時間中の安値

8359円70銭を下抜き、3月15日以来約6カ月半ぶりの安値水準となる場面があっ

た。主力株に対する欧州勢のバスケット売りなど海外勢のリスクオフが続いており、市場

センチメントの悪化が株価低迷につながっているという。

 東証1部騰落数は、値上がり180銘柄に対し値下がり1383銘柄、変わらずが86

銘柄だった。東証1部売買代金は5505億円。

 3日の米国株式市場は商いを伴って大幅続落し、S&P総合500種<.SPX>は約1年1

カ月ぶり安値で引けた。ギリシャ情勢の悪化が欧州銀大手の経営を脅かす恐れがあるとの

懸念から銀行株が売られた。前日の米株安を受けて、東京市場では寄り付きから売りが先

行。対ユーロでの円高進行を受けて輸出株が軟調だったほか、欧米銀行株安を背景に証券、

銀行など金融株も売りに押された。外資系証券トレーダーによれば欧州勢によるバスケッ

ト売りが観測され、海外勢のリスク回避継続が指摘された。

 日経平均が9月26日の取引時間中の安値を下回ったことで、下値不安が広がったとい

う。明和証券・シニアマーケットアナリストの矢野正義氏は「欧州債務問題が世界的な金

融システム不安に発展する可能性が懸念され、金融市場への不安感が株価の下押し要因と

なっている」と指摘する。日経平均は前引けにかけてやや値を戻し8400円台を回復し

たものの、先行き不透明感から積極的な買いは手控えられ、戻りは限定された。

 日経平均の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)は引き続き高水準。日経

225オプション<0#JNI*.OS>のストライク価格8250円のプット10月限は38%付

近で推移している。国内投信のシニアファンドマネジャーは、8000円以下のプット買

いは続いているとしながらも「投資家はヘッジに動くより現物株の売りの方が目立つ」と

指摘する。

 個別銘柄では川崎汽船<9107.T>が連日の年初来安値更新。3日に発表した2012年3

月期の連結業績予想の下方修正を嫌気した。同社は売上高を9980億円(従来予想1兆

0600億円)、営業損益を320億円の赤字(同50億円の赤字)に下方修正。円高進

行とコンテナ船の市況低迷が響く。さらに、株価下落で長期保有株の評価損が4―9月期

で165億円にのぼる特別損失を計上。最終損益予想は従来の黒字から赤字に修正した。

 (ロイターニュース 杉山容俊)

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