[東京 27日 ロイター] - 安倍晋三首相がオバマ前米大統領をもてなしたことでも知られる寿司の有名店「すきやばし次郎本店」が、2020年版のミシュランガイドから消えることになった。
日本ミシュランタイヤが26日発表した「ミシュランガイド東京2020」では、11軒が最高ランクである3つ星を得た。2008年から3つ星の評価を得てきた「すきやばし次郎」は、一般客の予約ができなくなったことを理由に評価の対象外となった。
カウンター10席のみの同店は、小野二郎氏(94)が1965年に開店した。二郎氏は現在も息子の禎一氏とともにカウンターに立つ。
2011年には、米国人監督が二郎氏に密着したドキュメンタリー映画「Jiro Dreams of Sushi(二郎は鮨の夢をみる)」が公開された。
すきやばし次郎本店のホームページには、「現在ご予約が取りにくい状態が続いており、お客様には大変ご迷惑をおかけしております」との謝罪と、電話での予約は当分見送らせてほしい、とのメッセージが日本語と英語で掲載されている。10席しかない店舗のため、今後もこの状態が続きそうだという。
2014年にオバマ前大統領が安倍首相と食事をした際には「これまで食べた中で最高の寿司だった」と称賛した。
同店のホームページによると、メニューは「おまかせコース」のみで4万円から。
2020年のミシュランガイドでは、東京が226軒と、世界で最も多くの店が星を獲得した。日本ミシュランタイヤのポール・ペリニオCEOは出版記念パーティーで「東京は、引き続きガストロノミー(美食)都市として世界をリードし続けるだろう」と述べた。
*本文中の脱字を修正しました。
(宮崎亜巳)