19日のドル・円は東京市場では109円85銭から110円14銭まで上昇。
欧米市場でドルは110円07銭から111円59銭まで買われており、111円36銭で取引終了。
本日20日のドル・円は、主に111円台前半で推移か。
日本国内における新型コロナウイルスの感染拡大が警戒されているが、中国のローンプライムレート(LPR)の引き下げが予想されていることや欧米株高を意識して、目先的にリスク回避のドル売り・円買いは抑制される可能性がある。
19日のニューヨーク市場では、金先物は続伸したものの、米国株式、原油、ドルも強い動きを見せており、リスク回避的な取引は相対的に縮小した。
ドル・円は2019年5月以来となる111円59銭まで一段高となり、110円30銭を超えた時点でストップロスなどのドル買いが断続的に観測された。
米国経済指標の改善がドル買いにつながったようだが、中国におけるウイルス感染者数の増加ペースは鈍化しつつあるとの見方が浮上したこともドル買い材料となっているようだ。
ドル・円については、昨年4月につけた112円40銭が当面の上値目途になるとの見方が多いようだ。
「日本銀行は3月18−19日開催の金融政策決定会合で現行の緩和策とは異なる資金供給策などの追加措置を講じる」との見方が出ていることも、ドル買い・円売りを促す要因となっている。
円売り材料としては、貿易収支の悪化や日本の政治不安も挙げられているようだ。
なお、輸出企業などのドル売りは111-112円台で増える可能性があるが、「足元の為替相場に大きな影響を与えるとは言い切れない」との声が聞かれている。