[5日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が5日発表した3月の鉱工業受注指数(季節・日数調整後)は前月比10.7%低下し、予想を大きく上回る落ち込みとなった。ロイターがまとめたアナリストの予想は同2.2%低下だった。
低下率は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が深刻だった2020年以来の大きさ。
自動車製造部門の受注が前月比47.4%減少し、全体の鉱工業受注統計に特に大きな影響を及ぼした。統計庁によると、自動車製造部門は2月に受注が急増したが、1カ月後にその多くが具体化しなかった。
コメルツ銀行のチーフエコノミスト、イエルク・クラーメル氏は「3カ月連続の上昇後、新規受注は3月に文字通り崩壊、下方トレンドが再開した」と指摘。
「輸出主導のドイツ産業にとってのリスクは世界的な金利上昇だ。また、材料不足のために滞っていた受注を処理する動きも一服しつつある」と述べた。
海外からの受注は前月比13.3%減、国内受注は6.8%減少した。