■要約
インテリックス (T:8940)は中古マンションをリノベーション(再生)してから販売するリノベーションマンション事業の先駆け的企業で業界最大手。
また、新規事業として2016年5月期よりアセットシェアリング事業(不動産小口化販売)を開始したほか、2017年5月期からはリースバック事業も開始するなど事業ポートフォリオを多様化していくことで、経営の安定性を高めながら収益を拡大していく戦略を推進している。
1. 2017年5月期は前期並みの営業利益を確保
2017年5月期の連結業績は、売上高が前期比6.2%増の41,400百万円、営業利益が同0.1%減の1,756百万円となった。
主力のリノヴェックスマンション事業は首都圏の落ち込みを地方都市の拡大でカバーして、同5.4%増と順調に拡大したほか、アセットシェアリング等その他不動産販売も同10.5%増となり、売上高は4期連続の増収となった。
また、営業利益は地方拠点の人員増やアセットシェアリングの広告宣伝費増等を増収効果で吸収し、前期比横ばい水準と会社計画(1,683百万円)を若干上回って着地した。
2. 2018年5月期は増収増益見通し
2018年5月期の連結業績は売上高が前期比13.2%増の46,875百万円、営業利益が同8.3%増の1,903百万円と増収増益となる見通し。
リノヴェックスマンション事業については引き続き地方拠点の販売件数増加に伴い、売上高は前期比7.4%増を計画。
また、その他不動産事業についてもアセットシェアリング事業の拡大を主因に同52.5%増と大幅増収を見込んでいる。
業容拡大による販管費や人件費の増加により、利益率は低下するものの保守的な計画と見られる。
3. 事業ポートフォリオの多様化を推進
同社は今後の成長戦略として、事業ポートフォリオの多様化により経営の安定性を高めながら収益拡大を推進していく方針だ。
主力のリノヴェックスマンション事業については、競争激化が続く首都圏で収益性を重視した仕入れを行いつつ、地方拠点での販売件数拡大により収益拡大を図っていく。
また、新たな収益柱として育ってきたアセットシェアリング事業の規模拡大や、リノベーション内装事業における同業他社からの受注増加、2017年5月期末より新たに開始したリースバック事業の育成等、不動産ソリューション分野における事業ポートフォリオを拡充していくことで、中期的に安定成長を目指していく考えだ。
特に、アセットシェアリング事業については対象物件が新築/中古を問わず商品化でき、また、1口100万円単位(5口以上)で取得できること、相続・贈与対策になること等から、潜在需要は大きく今後も高成長が期待できる。
2018年5月期の売上高は前期比倍増の28億円を見込むが、5年内には100億円規模の事業に育つ可能性があると弊社では見ている。
4. 配当性向30%以上(連結ベース)をめどに配当を実施
業績連動型配当政策を導入している。
具体的には、目標配当性向(連結ベース)を30%以上としており、2018年5月期の1株当たり配当金については前期比2.0円増配の34.0円(配当性向30.3%)を予定している。
今後、業績が拡大し配当性向が30%を下回れば、増配が期待される。
■Key Points
・2017年5月期は会社計画比で売上高は未達となるも、利益面では上振れに
・リノヴェックスマンション事業は地方都市で拡大継続、アセットシェアリング事業は売上倍増と
高成長続く
・事業ポートフォリオの多様化により、経営の安定性を高めながら収益成長を目指す方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
インテリックス (T:8940)は中古マンションをリノベーション(再生)してから販売するリノベーションマンション事業の先駆け的企業で業界最大手。
また、新規事業として2016年5月期よりアセットシェアリング事業(不動産小口化販売)を開始したほか、2017年5月期からはリースバック事業も開始するなど事業ポートフォリオを多様化していくことで、経営の安定性を高めながら収益を拡大していく戦略を推進している。
1. 2017年5月期は前期並みの営業利益を確保
2017年5月期の連結業績は、売上高が前期比6.2%増の41,400百万円、営業利益が同0.1%減の1,756百万円となった。
主力のリノヴェックスマンション事業は首都圏の落ち込みを地方都市の拡大でカバーして、同5.4%増と順調に拡大したほか、アセットシェアリング等その他不動産販売も同10.5%増となり、売上高は4期連続の増収となった。
また、営業利益は地方拠点の人員増やアセットシェアリングの広告宣伝費増等を増収効果で吸収し、前期比横ばい水準と会社計画(1,683百万円)を若干上回って着地した。
2. 2018年5月期は増収増益見通し
2018年5月期の連結業績は売上高が前期比13.2%増の46,875百万円、営業利益が同8.3%増の1,903百万円と増収増益となる見通し。
リノヴェックスマンション事業については引き続き地方拠点の販売件数増加に伴い、売上高は前期比7.4%増を計画。
また、その他不動産事業についてもアセットシェアリング事業の拡大を主因に同52.5%増と大幅増収を見込んでいる。
業容拡大による販管費や人件費の増加により、利益率は低下するものの保守的な計画と見られる。
3. 事業ポートフォリオの多様化を推進
同社は今後の成長戦略として、事業ポートフォリオの多様化により経営の安定性を高めながら収益拡大を推進していく方針だ。
主力のリノヴェックスマンション事業については、競争激化が続く首都圏で収益性を重視した仕入れを行いつつ、地方拠点での販売件数拡大により収益拡大を図っていく。
また、新たな収益柱として育ってきたアセットシェアリング事業の規模拡大や、リノベーション内装事業における同業他社からの受注増加、2017年5月期末より新たに開始したリースバック事業の育成等、不動産ソリューション分野における事業ポートフォリオを拡充していくことで、中期的に安定成長を目指していく考えだ。
特に、アセットシェアリング事業については対象物件が新築/中古を問わず商品化でき、また、1口100万円単位(5口以上)で取得できること、相続・贈与対策になること等から、潜在需要は大きく今後も高成長が期待できる。
2018年5月期の売上高は前期比倍増の28億円を見込むが、5年内には100億円規模の事業に育つ可能性があると弊社では見ている。
4. 配当性向30%以上(連結ベース)をめどに配当を実施
業績連動型配当政策を導入している。
具体的には、目標配当性向(連結ベース)を30%以上としており、2018年5月期の1株当たり配当金については前期比2.0円増配の34.0円(配当性向30.3%)を予定している。
今後、業績が拡大し配当性向が30%を下回れば、増配が期待される。
■Key Points
・2017年5月期は会社計画比で売上高は未達となるも、利益面では上振れに
・リノヴェックスマンション事業は地方都市で拡大継続、アセットシェアリング事業は売上倍増と
高成長続く
・事業ポートフォリオの多様化により、経営の安定性を高めながら収益成長を目指す方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)