[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比176円84銭高の2万6781円68銭と、反発して取引を終えた。前日の米国市場での株高を好感した。ただ、戻りの節目として2万7000円が引き続き意識され、その手前で伸び悩んだ。週末とあって、午後にかけて見送り気分も強かった。
朝方の日本株は、主力銘柄を中心に広範囲に買われ、堅調に始まった。一時391円86銭高の2万6996円70銭に上昇し、心理的節目2万7000円に接近した。
ただ、買い一巡後は伸び悩み、徐々に上げ幅を縮小した。半導体製造装置などのハイテク株や海運株のほか、空運業やレジャー関連、百貨店など経済再開(リオープン)関連が引き続き堅調だった。
引き続き、2万7000円が上値の節目として強く意識される結果となり「明確に上抜けるには、追加の材料が必要」(国内証券)との声が根強かった。一方、円安やリオープンへの期待が支えとなり、下値も固かった。週末でもあり、後場にかけては徐々に膠着感が強まった。
市場では「日本株は、円安やリオープンへの期待がある中で相対的にしっかりだが、米国株が明確に下げ止まっていない中では、上値を追いにくい」(楽天証券経済研究所の窪田真之チーフ・ストラテジスト)との見方が出ていた。
TOPIXは0.52%高の1887.30ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆9671億2400万円だった。東証33業種では、値上がりは海運業や保険業、鉱業など24業種で、値下がりは電気・ガス業やゴム製品、食料品など9業種だった。
株式分割を発表した日本郵船が商いを伴って上昇したほか、三越伊勢丹ホールディングス、エイチ・アイ・エスなどリオープン関連で高い銘柄が目立った。東京エレクトロンなどの半導体製造装置関連株も総じて堅調だった。一方、キーエンス、リクルートホールディングスはさえなかった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1228銘柄(66%)、値下がりは548銘柄(29%)、変わらずは61銘柄(3%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 26781.68 +176.84 26947.80 26,731.60─26,996.70
TOPIX 1887.30 +9.72 1897.98 1,884.57─1,898.74
東証出来高(万株) 116839 東証売買代金(億円) 29671.24