18日の香港市場は大幅に値下がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比971.91ポイント(4.18%)安の22291.82ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が415.55ポイント(4.51%)安の8800.62ポイントと6日続落した。
ハンセン指数は約3年2カ月ぶりの安値水準に沈んでいる。
売買代金は1660億8900万香港ドルと高水準が続いた(17日は1510億1500万香港ドル)。
米株先物の急落が投資家心理を冷やす流れ。
中国以外の国・地域では、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、製造業の操業や店舗の営業停止、国境の閉鎖が相次いでいる。
フランスでは17日正午から全土で外出禁止措置が始まり、陸軍が部隊を展開。
米国とカナダは、国境の一部閉鎖で合意したことを18日に発表するもようだ。
17日付の米ニューヨークタイムズ紙は、「新型コロナのパンデミック(世界的な流行)は1年半以上続く」との予測記事を掲載している。
ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち49が下落、1が変わらず)。
光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が11.9%安、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が9.5%安、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が8.7%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が8.5%安と値下がり率上位に並んだ。
セクター別では、石油生産・化工や掘削、石炭などエネルギー関連が安い。
中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が7.2%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が7.0%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が5.3%、中海油田服務(2883/HK)が10.2%、中国神華能源(1088/HK)が6.5%、中国中煤能源(1898/HK)が5.8%ずつ下落した。
原油安が逆風。
昨夜のWTI原油先物は6.1%安と大幅続落し、一時は4年1カ月ぶりの安値を付けた。
中国不動産セクターも売られる。
万科企業(2202/HK)が11.4%安、龍湖集団HD(960/HK)が8.4%安、中国恒大集団(3333/HK)が7.7%安、華潤置地(1109/HK)が7.5%安、融創中国HD(1918/HK)が7.0%安と値を下げた。
業界大手の万科企業に関しては、通期決算が15%増益にとどまり、市場予想を下回ったことが嫌気されている。
空運セクターもさえない。
中国南方航空(1055/HK)が7.7%安、中国東方航空(670/HK)が7.4%安、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が5.7%安、中国国際航空(753/HK)が4.3%安で引けた。
本土市場は6日続落。
主要指標の上海総合指数は、前日比1.83%安の2728.76ポイントで取引を終えた。
金融株が下げを主導する。
消費関連株、不動産株、自動車株、運輸株、エネルギー株、インフラ関連株なども売られた。
【亜州IR】