米ニュージャージー州チャタム発-バイオ医薬品のトニックス・ファーマシューティカルズ・ホールディング・コーポレーション（NASDAQ:TNXP）は、TNX-801ワクチンがサル痘（mpox）の致死的なチャレンジから動物を効果的に保護したことを示す前臨床データを発表した。この研究結果は、医学微生物学・免疫学部門と李嘉誠ウイルス学研究所が主催するシンポジウムで発表された。
TNX-801ワクチンは経皮投与用のウイルス生ワクチンで、合成されたウマ痘をベースにしている。これは、天然痘に有効であった19世紀に使用されたワクシニアワクチンに構造的に近い。最近のデータでは、TNX-801は20世紀のワクシニアワクチンに比べて忍容性が高く、高用量でも免疫不全動物の血液や組織への拡散は認められない。
最近FDAに承認されたmpox用ACAM2000ワクチンやJynneosワクチンとは対照的に、TNX-801は、T細胞免疫が長期間持続する可能性のある単回投与レジメンを提供し、複数回の反復投与の必要性を回避する可能性がある。さらに、その安定性により、超低温保存の必要がなくなり、アフリカのような地域での使用が容易になる可能性がある。
前臨床試験では、TNX-801が、クレードIサル痘ウイルスに感染した動物の口や肺におけるウイルス排出を減少させながら、臨床的疾患や病変を予防することが実証された。この株は致死率が高く、最近、世界保健機関（WHO）により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に指定されている。
トニックスはまた、TNX-801が標準的な出荷・保管要件で経済的に大量生産できる可能性を強調した。同社は、TNX-801の製造管理及び品質管理基準（GMP）プロセスの開発において、Bilthoven Biologics社と協力している。
さらにトニックスは、米国国立衛生研究所のプロジェクト・ネクストジェン（Project NextGen）による臨床試験への組み入れが予定されているCOVID-19用TNX-1800など、同社の馬痘ワクチン・プラットフォームの他の用途にも取り組んでいる。
同社の取り組みは、超党派の生物防衛委員会と米国科学アカデミーの勧告に沿ったもので、効果的な疫病対策には単回投与ワクチンが重要であることを強調している。
本レポートは、トニックス・ファーマシューティカルズ・ホールディング社のプレスリリースに基づくものです。
その他の最近のニュースとして、トニックス・ファーマシューティカルズ社は一連の重要な進展を発表した。同社は自社株買い戻しプログラムを開始し、発行済み普通株式のうち1,000万ドルを上限とする買い戻しを許可した。さらに、A.G.P./アライアンス・グローバル・パートナーズとの既存の販売契約に基づく公募価格の上限を5,000万ドルから1億5,000万ドルに拡大した。
研究面では、線維筋痛症治療薬TNX-102 SLの第3相RESILIENT試験で良好な結果が得られたことを報告しました。また、急性ストレス反応の重症度軽減に対するTNX-102 SLの有効性を評価する第2相試験を開始した。オランダに本社を置くBilthoven Biologicals社との提携により、世界保健機関（WHO）がアフリカ諸国における痘瘡の流行を公衆衛生上の緊急事態として宣言したことを受け、トニックスは痘瘡のワクチン候補であるTNX-801を前進させました。
資金面では、トニックスは約710万株の公募増資を発表し、手数料と経費を差し引く前に400万ドルを調達する見込みである。アナリスト会社ノーブル・キャピタルは、目標株価を従来の10.00ドルから1.50ドルに引き下げたものの、トニックス株のアウトパフォーム・レーティングを維持している。以上がトニックス・ファーマシューティカルズの最近の動向である。
インベスティングプロの洞察
トニックス・ファーマシューティカルズ・ホールディング・コーポレーション(NASDAQ:TNXP)がmpoxに対する有望なTNX-801を含むワクチン開発を進める中、投資家や市場ウォッチャーは同社の財務状況と株価パフォーマンスに注目している。インベスティング・プロによると、トニックスは多額の負債を抱えながら経営しており、キャッシュを急速に使い果たしている。
InvestingProのデータによると、トニックスの時価総額は約314万ドルで、投資リスクが高くなりがちな小型株であることを反映しています。同社の株価純資産倍率は、2024年第2四半期までの直近12ヵ月間で0.07倍と低く、株価が簿価に比べて割安であることを示唆しているかもしれない。しかし、同社の財務にも課題があり、同期間の営業利益率は-764.06%で、売上高に比して営業損失が大きいことを示している。
インベスティング・プロのヒントは、2024年末時点で1年間の価格トータル・リターンが-99.51%になるなど、株価が様々な期間で大きく下落していることを強調している。このパフォーマンスは、株価が売られ過ぎの領域にあることを示唆する相対力指数（RSI）と一致しており、逆張り投資家や潜在的な好転ストーリーを探している人々の関心を引く可能性がある。
さらなる分析やより包括的な洞察に関心のある投資家のために、InvestingProはトニックス・ファーマシューティカルズに関する追加情報を提供し、バイオテクノロジー投資の複雑さを投資家に案内しています。バイオ医薬品業界は不安定なことで有名であるため、これらのヒントは十分な情報に基づいた意思決定を行う上で貴重なものとなるでしょう。
より詳細な情報とさらなる洞察については、投資家はトニックス・ファーマシューティカルズに関するインベスティング・プロのヒントをhttps://www.investing.com/pro/TNXP。
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