[26日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のバランスシートが今週初めて5兆ドルを突破した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受け、債券買い入れや、銀行、ミューチュアルファンド、他国の中央銀行への融資を拡大したことが背景。
FRBが26日公表したデータによると、25日時点のバランスシートの規模は前週から5000億ドル超拡大し、5兆3000億ドルとなった。拡大幅は週間で過去2番目に大きい2008年10月の金融危機時のほぼ倍となった。
新型コロナ対応で打ち出した無制限の量的緩和(QE)の一環として、25日までの週は米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を3550億ドル購入。
他国の中銀との通貨スワップ協定に基づき、2000億ドル超の信用供与も実施した。
プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)向け貸出制度であるプライマリーディーラー・クレジット・ファシリティー(PDCF)を通じた貸し出しは277億ドル。マネーマーケット・ミューチュアルファンド(MMMF)への流動性供給ファシリティーの貸し出しは306億ドルと、新たに導入した両制度にも強い需要があった。
割引窓口(ディスカウント・ウィンドウ)貸出制度を通じた貸し出しは最大508億ドルで、前週の282億ドルから増加。同制度の利用を巡っては不名誉な印象がつきまとってきたが、引き続き利用が拡大している。
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