[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米共用オフィス運営大手ウィーワークは26日、昨年末時点で手元に有していた44億ドルの現金と融資枠は、向こう5年間の経営計画と新型コロナウイルスでもたらされる課題の処理に十分との見解を示した。
同社は、年末時点で13億ドルの現金を有していた。また、今年2月の新しい信用供与契約が結ばれた際、制限がなくなった8億ドルの現金と、主要株主であるソフトバンクグループ(G) (T:9984)から優先無担保債で調達した22億ドルがあった。さらに、ソフトバンクGからは資本コミットメントとして、1億ドルを確保した。
ウィーワークは、新型ウイルスの感染拡大によるコスト上昇で、厳しいビジネス環境に直面している。同社のジャンク等級の社債利回りは、市場がパンデミック(世界的流行)によって引き起こされる景気後退を懸念する中、ここ1カ月間でほぼ3倍に上昇している。
格付け大手S&Pグローバル・レーティングは23日、ウィーワークの利率7.875%の社債の投資評価をさらに引き下げた。また、ソフトバンクGの同社への関与に対する懸念を織り込む形で、さらなる格下げの可能性も示唆した。