[ブリュッセル/フランクフルト 27日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が欧州連合(EU)首脳に対し、新型コロナウイルスの感染拡大に対し断固として行動するよう呼び掛けたことが27日、複数の関係筋の話で明らかになった。
EU首脳は26日、新型ウイルス感染拡大を受けた経済対策について6時間にわたりテレビ会議で協議したが、ユーロ共同債発行やユーロ圏救済基金活用案を巡り、財政規律を重視する北部勢と財政が困窮する南欧勢との意見の隔たりが埋まらず、結論は持ち越しとなった。
関係筋によるとラガルド総裁は同会議で、EUは危機対応で著しく後手に回っていると指摘し、事態は切迫していると強調した上で、「一段の行動が必要だ」と述べた。
その上で、深刻なリセッション(景気後退)と慢心により払わなくてはならなくなる代償について警告した。
ラガルド総裁は23日にもユーロ圏財務相に同様のメッセージを発している。