［香港／北京 ２７日 ロイター］ - 中国人民銀行（中央銀行）は２７日、新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済への影響は全般的に制御可能で、中国の経済ファンダメンタルズ（基礎的条件）の耐性は引き続き高いとの認識を表明した。
人民銀は第１・四半期の会合後に発表した声明で、中国経済に対する下向き圧力は増大していると指摘。新型ウイルスの感染拡大は世界経済に望ましくないとした。
このほか、供給面からの構造改革を深化させ、金利改革を継続すると表明。金融機関に対し中小企業や民間企業を支援するよう指導する方針も示した。
その上で、システミックなリスクの低減に向け複数の金融政策手段を組み合わせて利用していく姿勢を示した。
また、人民元相場は基本的に安定しているとの認識も示した。
これとは別に中国共産党の中央政治局はこの日、新型ウイルスの世界的な感染拡大により、中国の経済発展は特に供給網の面で新たな課題に直面しているとの認識を示した。
国営メディアによると、中央政治局は通年の経済・社会発展目標の達成に向けマクロ政策の調整を一段と進めるとし、一段と積極的な財政政策と一段と柔軟な穏健な金融政策が必要との見解を示した。
その上で、市場金利を低下に導き、潤沢な流動性を提供し続けるとした。