[ワシントン 30日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のポール・トムセン欧州局長は30日、新型コロナウイルス対策として、ユーロ圏の財政規律緩和や欧州中央銀行(ECB)、欧州安定メカニズム(ESM)の支援が欠かせないという考えを示した。
局長はIMFのウェブサイト上にブログ記事を投稿。「ユーロ安定に向けて行動するというユーロ圏首脳の決意をあなどるべきでない」とした上で、ECBの介入やESMの活用で高債務国の対応を強力に後押しできると指摘した。同時に主要業種の活動が停止する中、欧州の主要経済国は毎月、国内総生産(GDP)の3%を失っており、「欧州経済が今年、深刻な景気後退(リセッション)に陥ることは既定路線だ」と警告した。
また欧州連合(EU)外の中小国が地域的な懸念として大きいとも指摘。こうした国々は金融市場が発達しておらず、対外資本の利用が限られることから、財政赤字拡大に伴う財源の確保が困難になるとした。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200330T154107+0000