[ニューヨーク 1日 ロイター] - 米国株式市場は急落し、主要3指数が4%超下落して終了した。新型コロナウイルス感染による米国の死者数が拡大するとの予測を受け、ディフェンシブ銘柄にも売りが広がった。
米供給管理協会(ISM)がこの日公表した3月の製造業景気指数は49.1と、前月の50.1から低下。市場予想(45.0)ほど落ち込まなかったが、新型コロナ流行に伴う混乱により新規受注指数は11年ぶりの低水準となった。[nL4N2BP40C]
また、企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した3月の全米雇用報告は、民間部門雇用者数が2万7000人減となり、2年半ぶりのマイナスとなった。[nL4N2BP3P6]
トランプ米大統領が前日、新型コロナとの戦いで非常に厳しい2週間が待ち受けていると発言したことのほか、死者が急増するとの観測を受けて、この日の主要指数は続落。ダウ工業株30種 (DJI)は一時1000ドル超下げる場面もあった。[nL4N2BP0YQ]
ハンティントン・ナショナル・バンクのジョン・オーガスティン最高投資責任者は、企業決算シーズンを約2週間後に控え、市場では新型コロナ関連のニュースに非常に敏感になっているとし、「まだ全体的な経済や業績に対する影響が分かっていない」と述べた。
リフィニティブによると、S&P500採用企業は第1・四半期に利益が4.3%減少し、第2・四半期は10.9%の大幅減になるとみられている。
この日は高配当で比較的安全とされるセクターの銘柄も売られた。不動産株指数<.SPLRCR>と公益事業株指数 (SPLRCU)はそれぞれ6%値下がりし、S&Pの主要11セクターの下げを主導した。
主要消費財セクター (SPLRCS)は1.8%安で、11セクター中、下落率が最も小さかった。政府の自宅待機指示を受け、多くの消費者が生活必需品を買いだめしていることが背景。
航空株やクルーズ運航株の下げもきつく、S&P500を押し下げた。ユナイテッド航空 (O:UAL)は18.7%安、クルーズ運航カーニバル (N:CCL)は33%安。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を9.47対1の比率で上回った。ナスダックでは7.15対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は122億9000万株。直近20営業日の平均は158億1000万株。
*内容を追加しました。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 20943.51 -973.65 -4.44 21227.3 21487.2 20784. (DJI)
8 4 43
前営業日終値 21917.16
ナスダック総合 7360.58 -339.52 -4.41 7459.50 7566.37 7301.9 (IXIC)
8
前営業日終値 7700.10
S&P総合500種 2470.50 -114.09 -4.41 2498.08 2522.75 2447.4 (SPX)
9
前営業日終値 2584.59
ダウ輸送株20種 7352.58 -379.74 -4.91 (DJT)
ダウ公共株15種 708.04 -48.12 -6.36 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1427.73 -82.86 -5.49 (SOX)
VIX指数 57.15 +3.61 +6.74 (VIX)
S&P一般消費財 761.66 -31.45 -3.97 (SPLRCD)
S&P素材 270.22 -13.01 -4.59 (SPLRCM)
S&P工業 476.24 -22.88 -4.58 (SPLRCI)
S&P主要消費財 550.08 -10.25 -1.83 (SPLRCS)
S&P金融 325.37 -20.65 -5.97 (SPSY)
S&P不動産 180.87 -11.77 -6.11 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 213.04 -10.36 -4.64 (SPNY)
S&Pヘルスケア 993.02 -39.88 -3.86 (SPXHC)
S&P通信サービス 144.44 -5.91 -3.93 (SPLRCL)
S&P情報技術 1347.68 -66.68 -4.71 (SPLRCT)
S&P公益事業 264.53 -17.24 -6.12 (SPLRCU)
NYSE出来高 13.08億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 17805 - 15 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物6月限 円建て 17585 - 235 大阪比 <0#NIY:>