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WHO米州地域事務所、コロナ感染急増に警鐘 米国の支援継続訴え

発行済 2020-05-20 09:06
更新済 2020-05-20 09:09
© Reuters. WHO米州地域事務所、コロナ感染急増に警鐘 米国の支援継続訴え

[ブラジリア/メキシコ市 19日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)の米州地域事務局である汎米保健機構(PAHO)のカリッサ・エティエンヌ事務局長は19日、米州における新型コロナウイルス感染者の急増に警鐘を鳴らし、感染封じ込めへの米国の支援継続を呼び掛けた。

同氏によると、米国のPAHOへの拠出金は全体の予算の約6割を占める。また、マラリアや黄熱症などの感染症の封じ込めで、米政府とのこれまでの連携が奏功してきたと語った。

ただ、トランプ米大統領はWHOの新型コロナ流行への対応について批判を強めており、18日には、米政府のWHOへの資金拠出停止を恒久化し、加盟を見直す可能性があると警告した。

エティエンヌ氏は新型コロナに関するビデオ会見で、感染者数の「増加曲線は世界の他の地域で平たん化あるいは低下しているが、米州地域では急増している」と指摘。「PAHOは米国やそのほか全ての同盟相手との連携継続を望んでいる」とした。

© Reuters. WHO米州地域事務所、コロナ感染急増に警鐘 米国の支援継続訴え

同氏によると、米州地域の新型コロナ感染者数は18日時点で200万人を超え、死者数は12万1000人に上った。どちらも前週から14%急増したという。

PAHOの当局者らは、南米のコロンビア、ペルー、ブラジルの3国が国境を接するアマゾン地域で新型コロナ感染が急拡大しているとの懸念を示した。アマゾン熱帯雨林の先住民居住地域にも広がる恐れがあるという。

これとは別に、PAHOの伝染病担当責任者、マルコス・エスピナル氏は、新型コロナ感染症の治療に抗マラリア薬・ヒドロキシクロロキンの服用を勧める根拠はないと述べた。トランプ大統領は前日、新型コロナウイルス感染を予防するため、同薬を服用していることを明らかにした。

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