[イスタンブール 21日 ロイター] - トルコ中央銀行は21日、政策金利の1週間物レポレート
中銀は、トルコ経済が4月に急激に減速した後、感染拡大抑制策の緩和を受け5月前半には底を打った兆候が出ているとの認識を示し、今回の利下げは「緩やか」なものと表現した。中銀は政策金利が24%だった昨年7月以降、9会合連続で金融緩和を決定している。
ロイターが実施したエコノミスト調査では50bpの利下げが予想されていた。今回の決定を受け、一部エコノミストは緩和サイクルの終了が示唆された可能性があると指摘。ソシエテ・ジェネラルのフェニックス・カレン氏は「中銀は珍しく慎重な姿勢を示した」とし、追加的な「緩やかな」緩和が実施される可能性は否定しないとしながらも、中銀は声明で「緩和サイクルを一時的に終了させる可能性を示唆した」と述べた。
トルコリラ
中銀は、リラ安にもかかわらずコモディティー(商品)価格が低下していることで、トルコのインフレ率は中銀見通しから乖離しないとの見方を示し、「現行の」政策スタンスはこうした見方に沿っているとした。中銀は年末時点のインフレ率は7.4%と予想している。
新型ウイルス感染拡大による影響で内需が急減したほか、観光産業や輸出が打撃を受け、トルコ経済は過去2年で2回目のリセッション(景気後退)に陥るとみられている。