[東京 15日 ロイター] - アジア時間の原油先物相場は2%超下落。中国や米国で新型コロナウイルス感染第2波に対する懸念が浮上しており、燃料需要の回復ペースが鈍るとの見方が広がっている。
0302GMT(日本時間午後0時02分)現在、北海ブレント (LCOc1)は0.89ドル(2.3%)安の1バレル=37.84ドル。
WTI (CLc1)は1.18ドル(3.3%)安の35.08ドル。
北海ブレントとWTIは先週約8%下落、週間ベースで4月以来初の下落となった。米国の新型コロナ流行に対する懸念が背景にある。
米国では経済活動の再開が進められる中、フロリダ州やテキサス州など一部の州で新型コロナの感染者数や入院患者数が過去最多を記録している。
また中国北京市では、市内の食品卸売市場で新型コロナのクラスター(感染集団)が発生し、ここ数日感染者が急増している。
INGエコノミクスはリポートで「原油需要の回復はもともと時間がかかるとみられていたが、感染第2波が起きれば予想よりさらに長期間を要するとの懸念が当然高まるだろう」と指摘した。
中国国家統計局がこの日発表した5月の鉱工業生産は2カ月連続で増加したものの、市場予想ほど伸びなかった。小売売上高や固定資産投資は引き続き減少。新型コロナ危機から経済が思うように回復していないことを示唆した。
一方、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要な産油国で構成する「OPECプラス」は、18日に合同閣僚監視委員会(JMMC)の会合を開く。会合では減産目標を順守していない国々の対応などについて話し合われる見通し。
減産合意の順守率が低いイラクは、同国南部の大型油田を操業する石油大手と6月の追加減産について合意した。油田を担当するイラク政府関係者らが14日、明らかにした。
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