[ロンドン 23日 ロイター] - 英国の新型コロナウイルス感染症による死者の数は感染の疑いがある事例も含めて5万4139人に達した。ロイターが公式統計に基づき算出した。世界の中でも感染が特に深刻であることを示している。
ロイターはイングランド、ウェールズ、北アイルランドの6月12日までの死亡診断書と、スコットランドの6月14日までの死亡診断書で新型コロナ感染症に言及している事例を集計。直近に病院で死亡が確認されたケースも含む。
政府が毎日公表している死者数は新型コロナ検査で陽性反応が出た人を集計したもので、23日時点で4万2927人と、ロイターの集計をはるかに下回る。4月以降に死因が新型コロナ感染症と再認定された109人が含まれており、22日に新たに確認された死者数は171人だった。
政府の統計とは異なり、死亡診断書は新型コロナ感染が疑われるケースも含まれている。
ジョンソン首相は23日、新型コロナウイルス感染拡大抑制策を緩和し、7月4日からレストラン、パブ、ホテルなどの営業再開を認めると発表した。
ただ、国内で多くの死者が出ているため、ジョンソン氏のコロナ対応に関し、封鎖措置の発動が遅すぎたなどの批判は残るとみられる。
ジョンソン氏は、政府は最善の科学的助言に従ってきたとの認識を示しており、4月には政府のコロナ対応は「明らかに成功」していると述べている。